多摩丘陵のいたるところで、たくさんの動物を見ることができます。
足もとや頭の上をよく見たら、素敵な発見があるかもしれません。
ウスタビガの空まゆ
成虫は晩秋に発生する大きなガで、この時期はまゆはからっぽです。まゆは上が平な緑色で片側に柄があり、冬の雑木林では目立ちます。
ウラギンシジミ
ウラギンシジミは常緑広葉樹の葉の裏で越冬します。寒風が防げる場所に生えている木の、風に揺さぶられにくい中型の葉にいることが多く、ツバキやヒサカキの葉でも見つかります。
キタテハ
園内では年3回発生し、秋に発生した成虫はオレンジ色が鮮やかで、成虫のまま越冬します。幼虫はカナムグラの葉を食べます。
クロスジフユエダシャク(オス)
“フユシャク”と呼ばれるガの仲間で、その名の通り冬に姿を現す特徴的な生きものです。雑木林の中をオスたちが乱舞する様子は、冬の時期の風物詩となっています。飛ぶのはすべてオスで、メスははねが退化していて飛べません。
フクラスズメ
フクラスズメは成虫で越冬し、いち早く活動を開始するガの仲間です。冬の寒さに耐える羽毛でフワフワしたスズメを思わせるために「フクラスズメ」という名が付きました。
クモヘリカメムシ
成虫で越冬するカメムシで、ベニシダの葉の上で木漏れ日を浴びていました。秋以降赤みがかるのですが、この個体はきれいな緑色をしています。
オオカマキリの卵
カマキリは一度に100~200個の卵の周りを泡状のもので覆った塊を産みます。種ごとに塊の形が違い、本種は丸いのが特徴です。卵で越冬後、5月頃に幼虫が生まれます。
ツチイナゴ
秋に成虫が発生し、そのまま越冬して夏近くまで生きることがあります。枯草に紛れて越冬し、暖かいと冬でも活動することがあります。
ハラビロカマキリの卵
本種の卵の塊は円筒形で固いのが特徴です。木の枝や幹、時には建物の外壁などにも産みつけられます。
ウスバカゲロウ
“アリジゴク”の名で知られるウスバカゲロウの幼虫です。雨の当たらない砂地にすり鉢状の巣をつくります。
ホソヒラタアブ
ヒラタアブの仲間は寒さに強く、冬でも暖かく日差しのある日には活動する様子が観察できます。