多摩丘陵のいたるところで、たくさんの植物を見ることができます。
足もとや頭の上をよく見たら、素敵な発見があるかもしれません。
ミチタネツケバナ
アブラナ科の越年草で、2~4月頃に白い小さな花を咲かせます。ヨーロッパ原産の帰化植物として日本にも定着しています。在来種のタネツケバナとは近縁でよく似ていますが、タネツケバナが水田などの湿った場所に多く生えているのに対して、ミチタネツケバナはより乾燥した場所でタネツケバナより早く花を咲かせます。
アカツメクサ
マメ科の多年草で、ヨーロッパ原産の帰化植物です。鶏や兎の飼料用や牧草用として明治時代に輸入したものが現在、野生化して拡がっています。
ヒメオドリコソウ
シソ科の越年草で、ヨーロッパ原産の植物です。オドリコソウと同じ仲間ですが、背丈や葉、花の大きさは半分以下で小さいため、「姫」の名が付けられています。
ノゲシ(ハルノノゲシ)
別名、ハルノノゲシとも呼ばれる、キク科の越年草で、日本には縄文・弥生時代に史前帰化植物として入ってきたと考えられています。日当たりの良い荒地や道端などに生えていて、普通2月~8月に黄色の花を咲かせます。
フクジュソウ
キンポウゲ科の多年草です。春を告げる花の代表で、そのため元日草(がんじつそう)や朔日草(ついたちそう)などの別名を持っています。見ごろは3月初めまでです。
オオイヌノフグリ
オオバコ科の越年草で、外来種の帰化植物として定着しています。冬でも日差しがあって暖かければ咲き、4枚の花弁は1枚だけ特に細く、淡い色です。
タチツボスミレ
スミレ科の多年草で、早春に薄紫色の花を咲かせます。スミレ類は地上茎のあるタイプと無いタイプに大きくは分けられますが、地上茎の無いスミレの代表が「スミレ」だとしたら、本種は地上茎のあるスミレの代表種です。
ハラン
キジカクシ科の常緑多年草で、地面すれすれの所に、多肉質で紫色の花を咲かせます。
ホトケノザ
シソ科の越年草で、赤紫色の花を咲かせます。春の七草のひとつに「ほとけのざ」がありますが、これはキク科のコオニタビラコのことで、本種と混同されることもありますが、本種は食用ではありませんので注意を要します。
カシワバハグマの種
大ぶりな果実が集まってつき、林の中でもよく目立ちます。果実が全て散布されたカシワバハグマは、総苞(そうほう)が大きく開き、まるで花のように見えます。
コウヤボウキの種
晩秋にピンク色の花が咲いた後、タンポポのように綿毛のついた種が出来ます。1年目の枝は落葉後も生きており、春には若葉が出てきます。
サルトリイバラの実
茎が木質化していてとげがあるつる植物で、冬には落葉します。晩秋に赤い実がなります。薄い黄緑色の地味な花が4月中旬頃に咲きます。
ヤブランの実
キジカクシ科の多年草で、秋に濃い紫色の実をつけます。ヤブランの園芸品種には葉に斑入りのものもあり、花期以外でも鑑賞されています。
ツクシ
スギナの繁殖用の株がツクシと呼ばれており、スギナとは地下茎でつながっています。日当たりのよい土手などで2月から4月初めにかけて見られます。